社労士試験合格後から登録まで・・・


目次

1.合格発表の日


2.合格通知の形


3.事務指定講習の受講


4.名簿登録の流れ



1.合格発表の日



ある予備校の講師が「合格した時は自分で分かります。」と言っていましたが、確かに合格した時、「ひょっとして自分は受かったかも」と予感がしました。

本試験が終了し、試験会場を出ると大手予備校が何社も午前中に行われた選択式試験問題の模範解答を配布しています。帰りの電車内で8科目とも3点以上を確保できたことに安堵し、夜には各校の講評をNetで観ました。

早いところでは当日の夜には午後に実施された択一試験問題の模範解答がアップされます。たまにフライングして後で回答を訂正する予備校がありますが、平成30年度は「穏やか」な問題が多かったのか各予備校で模範解答がまちまちということはありませんでした。


にかく試験日(8月26日)から合格発表日(11月9日)までの長いことです。

ただ、この間を利用して各スクールは自校の生徒から、自己採点のアンケート調査をして合格基準点を予想します。また、救済が採られそうな科目も予想されます。

各校の合格基準点予想はスクール生の成績で多少ばらつきがあります。

スクール生の平均点は一般の受験生より少し高めなので、実際の平均点データでは合格基準点が下がる傾向のようです。

いずれにしても、自信が無いときは発表を待っていては勉強のスタートが遅くなってしまうので、9月には次年度の通信講座を申し込まなければ遅れてしまいます。(筆者の1年目の経験)

この時、気を付けなければならないことは、前年度の教材は使えないということです。何故なら、法令や各乗率、支給率、基準額などは毎年改正されるからです。

筆者の自己採点結果は選択式・択一式とも予想基準点を上回っていたので安心していましたが、怖いのはマークミスでした。これまで、模擬試験などでは必ず実際の得点が自己採点より1~2点マークミスにより点数が低かったからです。また、本試験で持ち帰った問題集の復元回答も肝心のメモが間違っていたことがありました。

漸く11月9日の合格発表ですが、一番早い情報は官報です当日午前中には受験番号がWebで確認できます。これを見るとき、番号は上から下ではなく、左から右の方向に見て行きますので、焦らないで見る必要があります。




2.合格通知の形

合格すると通知は「メールシーラー葉書」ではなく、A4の角形2号封筒の簡易書留郵便で到着します。中には「合格証書」と「成績通知書」が入っています。

合格通知の封筒

「合格証書」と「成績通知書」






その後、1週間程度で全国社労士連合会から「ゆうメール」で社労士の登録申請についての案内が郵送されます。実務経験が2年以上無い者は連合会が主催する「事務指定講習」を受けなければなりません。費用は75,600円です。

              「事務指定講習」案内の封筒


3.事務指定講習の受講


筆者は直ぐに申し込みました。合わせて実務相談の図書3冊分7,910円も振り込みました。
講習の内容は2月から5月末までに通信指導課程でレポートを50種類(60枚)提出し、添削指導を受けます。適用編給付編があり課題書に従って様式に記入していくもので、それほど難しくはありません。

3回に分けて郵送しますが1回で60枚送っても差し支えないものです。

一生懸命やれば1か月くらいで終わります。採点されるわけではありません。誤っている個所が赤書きで添削されて返送されます。
なお、正解例は7月上旬に連合会ホームページにアップされます。

「通信指導課程」のテキスト


次に、面接指導課程が4日間あります。先着順なので直ぐ申し込めば早い日程のものが受けられます筆者は東京Aで7月9日~12日に受講しました。個別の面接ではなく、1クラス100~150人位の教室で3クラスあり、ベテラン社労士の先生がテキストに概ね沿って自身の体験などを交えて講義するものでした。

会場は江東区のお台場に近いTOCで、東京圏外からも受講生が大勢来ているようでした講習会場に持参するものはテキスト2冊だけですが、これだけでもかなりの重量になります。

        「面接指導課程」会場のTOC(東京卸売センタービル)

                   TOCの内部

受講生の年齢幅や男女比は、概ね合格者の割合のとおりで、私のような60歳代と思われる年配者も1割以上は居たのではないかと思います。高額の授業料を払っての参加なので、流石に居眠りしている参加者は見られませんでした。

午前9時30分から午後4時30分まで、みっちりなので腰が少し痛くなりますが、最近の椅子はメッシュシート張りで長時間座っていても尾てい骨が痛くなることはありませんでした。遠方からの人は近所のビジネスホテル等に宿泊しているようでした。

因みに受講地は、東京、愛知、大阪、福岡の4か所だけで、東京はA、B2回に分けて実施されます。東京Aを受講し、その後直ぐ名簿登録を申請すれば8月1日付で社労士登録を受けられます。これが最速ということになります。

受講するときの服装は軽装で大丈夫です。また、昼食も会場で摂ることができます。筆者は会場付近で弁当を買って食べました。

4日間の講義は、例え1限でも欠席すると終了証は交付されません。毎時限係りの人が一人づつ着席を確認するため周回してきますので、体調管理や家族の状況などにも注意しておかなければなりません。年に1回限りなので失敗は禁物です。

4日目の終了時に修了証が交付されます。

               「事務指定講習」の終了証                                                                                                             

4.名簿登録の流れ


社労士として名乗るには、「社会保険労務士名簿」に登録されなければなりませんが、そのためには先ず「東京都社会保険労務士会」(東京都の場合)に入会し、同時に「全国社会保険労務士連合会」にも入会しなければなりません。

また、開業勤務その他のいずれかの分類で登録しなけれがなりません。筆者は自宅を事務所として「開業」登録することにしました。

東京都社会保険労務士会に入会するためには「新規登録入会研修」を必ず受けなければなりません。毎月1回だけなので筆者は即座に申し込み7月22日に参加しました

研修内容は東京都社労士会副会長の講話の後、政治連盟、社労士協同組合、SR経営労務センター(労働保険事務組合)、支部活動等の紹介があり最後に座談会で終了しました。

登録までにかかった費用は、登録免許税(収入印紙)30,000円、登録手数料、東京都社労士会入会金、会費等で計144,000円(8月からの月割)、政治連盟4,800円(8月からの月割)です。

その他に、協同組合出資金10,000円、賦課金が年6,000円、社労士賠償責任保険13,200円~、社労士バッジ代10,800円、各種印章類代、帳簿類代も必要になります。

全国社労士連合会への名簿登録日は8月1日付けとなり、8月30日付の官報に8桁の登録番号と氏名が公告されます。

社会保険労務士証票は8月15日に簡易書留で送られてきました。登録番号の8桁の数字は生涯使うので暗記しておく必要があります。(ちなみに東京都社労士会の会員番号は7桁の数字です。)

社労士バッジ(社会保険労務士会会員章)は注文しないと貰えません。筆者はFAXで発注し、翌日レターパックで送られてきました。バッジは純銀製の台座に純金製の菊模様箔、中心にあるSRの文字はプラチナ製で、全体の直径は約14mmです。


            「社労士証票ケース」と「バッジ」

東京都で2019年8月1日付登録なので、登録番号は「1319****」の8桁となります。登録を抹消するまで使うので、しっかり記憶しました。

令和元年8月30日付け「官報」に公告されました。


             令和元年8月30日付 「官報」


これから、支部長のところに挨拶に行きます。

2019年10月13日、名簿登録から約2か月半かかって漸く「東京都社会保険労務士会会員証」が簡易書留で送られてきました。


              社会保険労務士会会員証

会員番号は「13*****」7桁となります。材質はPP製のクレジットカードの大きさです。これに首下げ用のケースが付属されています。



65歳からの社労士試験・・・合格体験ブログ も記しています。 なお、本ブログで収益は得ていません。 筆者